玖珂郡 錦町 宇佐 浦石
以前、友人から山口県一の滝はどこかと聞かれて見当がつかなかった事がある。その時彼が用意していた答えがこの滝であったが、私が渓歩きにうつつを抜かすようになって、ようやく自分の答えらしきものが生まれてきた。
滝の県下一を決める事は、美女県下一を決めると同じく主観の問題となってしまうが、この滝も候補の一つに入ることは間違いない。
寂地峡に至る道路の、宇佐の山峡部に滝がある事に気付く人は少なかろう。それはこの滝が蛇行する道路の視界の下にあるからだ。路面下5㍍に水の落ち口があり、二股で垂直に落ちている。見るからにふかそうな滝壷を具え、地元民が川魚をごっそり取っていたとの記載が『防長風土注進案』にみられる。
滝の下流はいわゆる長い「”廊下”」をなしていて、高根峡又は高鉢峡と称している。滝を下から仰いだり、撮影したりしたい人は、100㍍ばかり下手のガード横を注意深く探せばよい。少し跡まれた降り道が見つかる。