著者紹介
最小化

清水秀登
昭和12年6月16日生

◆山口植物学会役員
◆周防巨木の会主宰
◆風子会代表
◆山口地学会会員

            
 
 
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最小化

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目次



参考文献
最小化


防長風土注進案 (1983年)


山口県風土誌〈第1巻〉(1972年)


山口県風土誌〈第5巻〉(1972年)


山口県風土誌〈第9巻〉 (1973年)


◆岩国市史

防長風土記 (1957年)


玖珂郡志 (1975年)


◆日本の滝 上・下 土屋書店・渡辺晃一

防長百山 (1977年)


◆やきもの風土記 マツノ書店・神崎宜武

◆長門周防の伝説 第一法規・松岡利夫

山口県地名考 (1978年)


◆西日本の山釣 釣りの友社・山本素石

◆日曜の地学 山口地学会

沢登りの勧め―渓谷美を楽しむ知識と技術 (1978年)


◆日本の地形 岩波新書・貝塚爽平

◆その他

            
 
 
No.45 唐津の滝
最小化

阿武郡 須佐町 唐津

唐津といえばすぐ佐賀の唐津焼を思い起こすが、この唐津も焼き物の里の地名である。

「唐津の語源は韓の船の港の意だそうで、そのことから西日本では、茶碗や皿などをカラツモノと呼んだことによる」『山口県地名考』(高橋文雄著)

かつて須佐に焼き物の地があったが、今は草木に埋もれてしまってその復元の努力がなされていると、萩在住時に郷土史研究家から耳にした。

『防長地下上申』には「昔高麗から来た六郎左衛門という者がこの地で唐津焼をはじめ、その後だんだん盛んになり、今では11軒あり、一年に三度焼いている。およそ千五百俵をだし、釜数二十五軒で他国へも売り出している」と往年の盛況を伝えている。

私がここを訪れたのは、たまたま須佐からの帰路、唐津というバス停の名前を見て、以前の記憶が浮かんだからである。言ってみると、人家わずか数戸の山あいの部落で、すでに唐津焼の名で商業生産に入っていた。店番のおばあさんにお冷のおかわりをいただきながら、いろいろ話を聞いているうちに、この滝のことが飛び出した。さっそくこの家の裏山ともいえそうな現地に行った。

水量には恵まれていないが25㍍の高さと、岩壁や樹木にカバーされた悪くない滝である。この滝は近隣の人々の健康の守り神で、病気祈願に霊感あらたかとはおばあさんの言である。

滝の水は着地後も勢いを失わず、岩膚を洗いつつさわやかな瀬をなして駆け下る。その傍らに、よく踏みならされた道がついていて、緑陰と早瀬の冷気で、夏の急坂も苦にならなかった。